糖尿病関連情報

RCCの番組に出演してきました

 この12月12日(金)に、RCCで夕方に放送されている番組、「いまナマッ」に出演してきました。
平日15時30分からの番組ですから、あまり見ておられないのではないでしょうか。
その時にお話しした内容をかいつまんでお伝えしましょう。
といっても、いつも診察室でお話ししていることではありますが。
 収録は局側の用意した質問に答える、というインタビュー形式です。まず糖尿病ってどういう病気か、について尋ねられました。
インスリンの分泌が低下、あるいはインスリンの効きが悪くなって、血糖を抑えられなくなる。
高血糖が続くことで糖尿病神経障害、網膜症、腎症などの合併症が出てくる。放っておいちゃダメですよ、とお答えしました。
ほんとはもっと、動脈硬化や癌や認知症、骨折、歯周病なんかも話したかったのですが。

その次に、糖尿病の人は増えているのですか?という質問をいただきました。
日本人の糖尿病患者さんは、2012年の推計で950万人となっており、右肩上がりでどんどん増えて来ている。ただ、予備軍の方がやや減少傾向にあるということが報告され、少し明るい兆しでしょう、とお答えしています。
それから「隠れ糖尿病」についての質問。
あまり、隠れ糖尿病っていう言葉は使われませんが、質問者の意図を汲んで、次のようにお答えしました。
健診を受けるのは、空腹時が多いため、(朝の血糖値は、夜間食べない間に血糖が下がってきて、割と帳尻が合って正常に近くなっている。)そうすると糖尿病の方でも糖尿病の診断がつかないことがある。これがいわゆる「隠れ糖尿病」です。
糖尿病では、まず食後血糖が上昇しやすいため、
初期の糖尿病を見逃がさないためには、むしろ食後に検査を受けた方がいい。特に、肥満に伴う食後高血糖の人では動脈硬化を起こしやすく、そういった方は食後の血糖を測定していただくというのが重要です。
次の質問、冬場は血糖値が上がりやすい?
そのとおり。一般的に、冬季には日本全国どこでも血糖コントロールが悪くなります。
それは、平生動き回る運動量が減って来る。それから年末年始、飲み食いも多くなりますから、それが影響している。
HbA1cの上昇で、少し治療するのが嫌になられる方もおありかもしれませんが、血糖のコントロールは長い目で見ていただいて、一時的なことですから、その間はちょっと仕様がないかなという面もあるかも知れません。
ただ、冬場に特に大事なのは、体重の管理です。これをしっかりしておいていただければ、そんなに悪くならないと思います。
最後に糖尿病の治療薬についてお話ししました。
ビグアナイト薬という、その中でもメトホルミンという薬が、欧米では第一選択です。
日本でも専門医を中心にだんだん使用頻度が増加しています。
これが基本薬ですが、5年前に上梓されたDPP4阻害剤という薬も、よく使われます。血糖が高い時だけインスリンを出してくれる、そのため肥満を起こさない、低血糖を起こさないという、非常に都合のいい薬です。
今は7種類の経口薬がありますので、かかりつけの先生とよくお話しになって、しっかり治療を継続していただければと思います、としめくくりました。
以上のようなインタビューでした。
ぶっつけ本番でしたが、何とか体裁は整えることができたのではないかと思います。

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